公式サイトには耐震等級「1」って書いてあるけどそれってどういうこと?
家を買う時に考えるリスクとして一番最初に考えるのはやっぱり地震ですよね。
この記事を書く私はアプリケーションの販売会社であるアトランティスホームで家購入し、暮らし始めて4年目のサラリーマンです。
自分の住む家について何も知らないのはまずいと思い、元住宅メーカーに勤めていた父に色々質問しながら家について日々学んでいます。
アトランティスホームの家の耐震等級などは家を購入してから初めて知りました。
結論から言うと
アプリケーションの家の耐震等級は「1」です。
ただし規格が決まった建売住宅ならではのシンプルな作りなため、耐震を考えた時に不利なデザインではない印象です。
地震のリスクと金沢で自分の家を持つ夢、どちらを重視するかはあなたの価値観で決めるしかありません。
この記事は地震と家の考え方や耐震等級について、自分の家の事が心配なったあまり素人ながらまとめたものです。
また、実際に私が住んでいる家の平面図や外観、間取りを見て、地震に不利かどうかを確認しました。
アトランティスホームの家を検討中の方の参考になれば幸いです。
厚生労働省の耐震性と耐震等級の考え
国土交通省のサイトに家に対する耐震の考え方が書かれています。
住宅の所有者にとっては、どんなに大きな力の影響を受けても傷一つない建物という
のが理想でしょう。しかし、例えば、極めて稀に発生する地震に対して全く傷を受けない
建物を作ろうとすると、現在の技術では非常に難しく、仮にできたとしても莫大な費用を
要するものとなるなど、どうしても無理が生じてしまいます。そこで、数十年に一回は起
こりうる(すなわち、一般的な耐用年数の住宅では1度は遭遇する可能性が高い)大きさ
の力に対しては、大規模な工事が伴う修復を要するほどの著しい損傷が生じないことを一
つの目標(これを「損傷防止」と呼びます。)とし、数百年に一回は起こりうる(すなわち、
一般的な耐用年数の住宅では遭遇する可能性は低い)大きさの力に対しては、損傷は受け
ても、人命が損なわれるような壊れ方をしないことをもう一つの目標(これを「倒壊等防
止」と呼びます。)としました。
つまり”絶対に地震で壊れない家”というのは現実的ではないということです。
こればっかりは仕方ありません。
でも実は震度7の大きな地震が2回きても潰れなかった家が存在します。
それが耐震等級3の家です。
耐震等級とは
耐震等級は住宅品質確保促進法(品確法)で定めたものであり、建築基準法ではありません。
等級は1~3まであります。
「1」が最低限必要な値で
「3」が一番地震に強い家となります。
耐震等級1がどれくらい地震に耐えるうるかは国土交通省が定めた基準では以下の通りです。
<等級の水準の説明>
等級3:稀に(数十年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令第 88
条第2項に定めるもの)の 1.5 倍の力に対して損傷を生じない程度
等級2:稀に(数十年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令第 88
条第2項に定めるもの)の 1.25 倍の力に対して損傷を生じない程度
等級1:稀に(数十年に一度程度)発生するの地震による力(建築基準法施行令第
88 条第2項に定めるもの)に対して損傷を生じない程度
正直、国の説明はとても分かりにくいのでアプリケーションの家の販売会社であるアトランティスホームのサイトにはもう少し分かりやすいように書いてくれています。
アプリケーションの家、耐震等級は「1」
アプリケーションの家の耐震等級は「1」です。
「え、一番低いじゃん!」
「大丈夫なの!?」
と思われるかもしれませんね。
私は思いました。
誰だって自分の住んでいる家の耐震等級が1だと分かったら多少は不安になるでしょう。
さっそく調べました。
耐震等級について、厚生労働省の書き方では分かりづらいので、アトランティスホームサイトではもう少し分かりやすく書いてくれています。
耐震等級1(建築基準法に定めるレベル)
中規模地震(震度5強程度)では、住宅が損傷しない。
大規模地震(震度6強~7程度)では、住宅が損傷しても倒壊や崩壊しない。
ちょこちょこ発生する弱めの地震では問題ないレベルで
稀に来る強い地震だと何処かが壊れるけど、潰れるほどではないよ
ということですね。
例えば震度7の地震が起こった場合には命は守れるでしょう。ただし住めない状態になって建てなおしになる可能性は大きいです。
個人的には土地建物の値段から考えると妥当だと思っています。
ただし不安じゃないかと言えばウソになります。
熊本の地震で家が潰れた理由
まだまだ鮮明に記憶に残る熊本地震は地震と家について強い印象を与えられました。
「震度7の地震では潰れないっていうけど、2016年の熊本の地震では潰れた家が沢山あったじゃないか」
と思われるかもしれません。
熊本地震では稀に起こると言われている震度7以上の地震が2日連続で起きました。
1日目の時には等級1の家はどこか壊れることはあっても潰れなかったそうです。
その後、2日目の揺れでほとんどの家が潰れてしまいました。
震度7の地震が2日連続で起こっても、潰れなかった家が等級3だったということで専門家でも注目する結果となりました。
等級3の家だけが残った結果を見て、今までは「等級1で十分」と思っていた工務店や建築士等の専門家も、ほとんどの人が「耐震等級3が必須だ」という意見に変わりました。
等級1でも建築基準法の規定は満たしている
3段階ある内の一番低い等級であったとしても建築基準法の規定は満たしています。
でもあくまで最低基準です。
専門家の中には「建築基準法の最低基準は低すぎる」という声もあります。
正直私が家を買う時は耐震等級なんて言葉すら知らなかったです。
今となってはどうしようもありませんし、不安にもなりました。
でも調べている内に、意外と等級1の家は多いことも分かりました。
アプリケーションの注文住宅
基本的にアプリケーションの家はアトランティスホームが販売会社として建売住宅を販売しています。
でもどうしてもこだわりがある場合アプリケーションでは注文住宅も扱っています。
「絶対に耐震等級3の家が良い!」という場合、建売住宅よりも確実にコストは上がりますが
地盤の良い土地選び、基礎の組み方、家の間取り、柱や壁の位置と材料からトータルで考えて注文することもできるかもしれません。
お問い合わせは公式サイトからできます。
耐震性から見るアプリケーションの家の外観と間取り
住宅メーカーに対して「耐震性能は良いですか?」と聞いても、全てのメーカーが「耐震性能は良い」と返すでしょう。
「当社の家は耐震性能に自信が無いです」なんて言うはずがありません。
そこで素人ながらも4年前にアトランティスホームで買った我が家の外観や間取りから地震に対して強そうか弱そうかを調べてみました。
等級1とはいえその中でも差はあると思います。
”規格も見た目もほぼ同じ家”なのが良くも悪くもアプリケーションの家の特徴です。
私の家に当てはまる物は、他の家でも参考になるのではないかと思います。
ただし、全く同じでないのは明らかなので今から買おうと思っている家の図面は確認しておきましょう。
アトランティスホームのサイトでは売り出し中の家の情報が掲載されています。
もちろん平面図も確認できます。
我が家の外観と間取りの場合
さすがに家の平面図を公開してしまうと我が家の場所がばれてしまう恐れがあります。
泥棒に入ってくれと言っているようなものです。
図面は出せませんが、特徴を書いていきます。
(ちなみに上の画像の図面は我が家とは一切関係ないフリー素材です)
先に結果だけお伝えすると、最近勉強した程度の私には悪くない作りだと思いました。
注文住宅とは違い、耐震強度を無視した訳の分からないデザインにはなっていません。
家の形
ごく一般的な総二階の長方形型です。
極端に長細かったり、L字やコ字など特殊な形ではありません。
耐震を考えると正方形が一番良いそうですが、ほとんどの家が長方形型であり我が家もその1つです。
アプリケーションやアトランティスホームに掲載されている家で特殊な形の家は見たことが無いのでここは大丈夫ですね。
柱の位置
通し柱3本、その他の柱も1階と2階でそれなりに位置が揃っていました。
柱の位置は1階と2階で揃っていた方が地震に強いと言われています
地震の時は当然2階の方が揺れます。
1階と2階で柱の位置が揃っていると、2階の揺れが柱を伝って下へ下へと逃がしてくれるそうです。
通し柱について。
素人的には「通し柱が多い方が強そう」と思いがちですが、父いわく構造計算する時には通し柱かそうでないかは関係無いそうです。
壁の位置
家全面に壁があり、どの方向に揺れても弱くはなさそうです。
「いやいや、壁はあって当然でしょ」と思うかもしれませんが、そうとは限りません。
例えば1階がビルトインガレージになっている家はその面だけシャッターとなり壁ではなくなります。
すると壁ではない面と平行の揺れに弱くなってしまいます。
現在の建売住宅を見ているとビルトインガレージの家は有りません。
窓の位置
窓の位置は揃っているとは言えないデザインでした。
耐震を考えるなら柱と同じような理屈で窓の位置も1階と2階で揃っていると地震に強いとされています。
筋交い
確認済み書には筋交いの位置が分かる図面がありませんでした。
別紙で確認できたはずですが、どこかに無くしてしまったので問い合わせして図面があれば送ってもらおうと思います。
筋交いは耐震強度を高めます。
筋交いの位置も1つの面に設けたら、対になる面にも設けることで揺れのバランスが保たれて耐震強度を上げることができます。
エアコン用に壁に穴をあける時、エアコンの設置業者が筋交いをかわすため、図面を見ながら壁を叩いて音を確認しながら作業していました。
なので筋交いが入っていないということは無いと思います。
リビングの広さ
LDKですが普通の広さです。
極端に広いリビングや吹き抜けはありません。
完全に四角になったLDKではなく、リビングとダイニングの間が少しくぼんでいて、くぼみの角に柱が2本立っています。
極端に広いリビングは憧れるかもしれませんが、耐震を考えると良くありません。
注文住宅で家を建てる際も、憧れるデザインと耐震を考えたデザインの両方を叶えるのは難しいようです。
それでも金沢で安くマイホームが欲しい!
そんな方にとって、アプリケーションの家はリーズナブルでそこそこの内装と設備が整った良い家だと思います。
どうしても耐震等級3の家が良ければ、注文住宅しかありませんので自分でも少し勉強してから住宅メーカーに問い合わせすると良いでしょう。
そもそも私がアトランティスホームで家を購入した時は無知でした。
耐震等級なんて言葉はこの記事の為に調べて父にも聞いて初めて知りました。
とはいえマイホームでの生活はとても充実していますし、買って良かったと思っています。
住んでいる耐震等級1である事実を受け入れた上で、今からでもできる対策を取っていこうと思います。